「草間彌生 わが永遠の魂」を観て

国立新美術館「草間彌生 わが永遠の魂」を観る。

2009年から草間が精力的に取り組んでいる大型の絵画シリーズ「わが永遠の魂」のうち日本初公開作品約130点を中心に据え、初期から現在に至る創作活動の全貌を約270点の作品によって総合的にご紹介します(国立新美術館HPより抜粋)。




草間彌生の作品は2011年にワタリウム美術館「Kusama's Body Festival in 60's」を観て以来であり、大規模な展覧会ということもあって興味をもって観に行った。

初期の作品は病によって映し出される視覚表現に重きを置いているような印象で、その中には既に後の主たるモチーフとなる南瓜の作品も見受けられた。


アメリカへ渡るとミニマリズムの影響を受けた作品を連発していく。
繰り返しの表現-集積とよばれる-は病による精神状態とミニマリズムの表現技法が無理なく一致し、苦しくも潔い印象を受けた。

しかし、自身のトラウマともいうべき男根シリーズと水玉シリーズといった作品のような強迫観念と直結した表現は前述が陽の表現だとしたらこちらは陰の表現とも受け取れる。
こうした感情暴露にも似た創作活動は作品としては多くの注目を浴びたのだろうが、自身の強迫観念と向き合うエネルギーと作品として客体化していく作業による当人のダメージは相当なものだったのだろう。


体調不良によりアメリカから日本へ戻り、感情暴露後の再構築作業によって現在の表現技法が確立していく。
「黄樹」や代表作となっていく南瓜をモチーフとした作品は、草間彌生の一つの到達点とも見受けられる。


自らの内面世界病と厳しく向き合うことによって産み出されるであろうこれら作品は、現在もなお一日9時間も制作に取り組む姿に現れているように見える。

誰の先導も受けず前人未踏の世界を切り開くのは己との嘘偽りのない対話という名の格闘から生まれる…まるで修行僧のような姿勢で突き進む草間彌生のほとばしる気迫を感じさせる展覧会だった。

| | コメント (0)

宮島達男「LIFE (complex system)」を観て

谷中にあるSCAI THE BATHHOUSEで宮島達男「LIFE (complex system)」を観る。

Dsc_0005


SCAI THE BATHHOUSEは銭湯を改装したギャラリーで、入口は当時を偲ばせる下駄箱がある。
しかし、中に入ると宮島達男のデジタル作品があり、その対比が面白い。

木場にある東京都現代美術館の常設展で展示されていた「それは、変化し続ける / それは、あらゆるものと関係を結ぶ / それは、永遠に続く」を踏襲する形で、新たなデジタル作品を構築している。

今回は人工生命を研究する東京大学の池上高志教授が開発した「IKEGAMI Model」と呼ばれる電子回路を用いて制作されている。

1~9をカウントするLED回路が無数に並べられた電子回路を見ていると、生命の生成から消滅、そして再生といった輪廻転生を描いたデジタル曼荼羅のようでもある。

| | コメント (0)

東京国際フォーラム「アートフェア東京2017」を観て

アートフェア東京2017を観に行く。
12回を数える本展へ行くのは通算5回目。

Dsc_0016


東京国際フォーラムで150を超える様々なジャンルのギャラリーが出展し、3日間で約5万人が集まるという日本最大級のアートフェア。
今年も招待状を持った人が長い列を作っていた。

受付まで15分ほど待たされて入ってみると、招待客のみの日だったが昨年に増して大変な賑わいだった。

入口ではランボルギーニがお出迎え。

Dsc_0019


昨年も書いたが、ギャラリーを巡って自分に興味に見合う作品を求めるのもまた楽しいのかもしれない。
今年こそギャラリーへ行ってみるのも一興かな…。

| | コメント (0)

2017年3月雑感

3月になり花粉症の季節がやってきた。
今年は罹患が遅く、ひょっとしたら治ってしまったのかと思った矢先にクシャミと鼻水が…。
そう簡単にはいかない。

いつものように病院で花粉症の薬を処方してもらい飲んでいるが、妙に口が乾く。
おそらく粘膜の分泌を抑える作用があって口内が乾くのか、単純に乾燥した天候だからなのか、判らない。

そしてマスクも欠かせない訳だが、冬の風邪予防からかけ始めているので、年の半分はマスク生活を送っている事になる。

そんな中でも美術館へは足げよく通った。
後日紹介する事になるが、今月は草間彌生、宮島達男といった自分にとっては見たことのある作家の作品を観た。
とはいえ、それらの作品は新鮮さを伴ったものであり、改めて作家の制作意欲に驚かされた。


2月の厳寒から暖かくなり、稽古もしやすくなってきた。
季節の変わり目は体調を崩しやすく、また怪我の危険もつきまとうので注意が必要だが、あまり激しい稽古をしない日曜日は両足のサポーターを外してやってみた。
アキレス腱を切って4年目が過ぎてそれに合わせた身体の動きを身につけたし、実際に違和感はなかったので、とりあえず今年は日曜日はこのまま続けてみようと思った。
その上で来年には木曜日の稽古でも外してみる計画である。

春に向かって心踊る2017年の如月。

| | コメント (0)

«最近観た映画(2017/3)